アトリエルーツ06(茨城大学美術科の卒業生を中心に立ち上げられたアトリエ)に関する情報ブログです。
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アトリエコラム〈ROOTS-17を振り返る〉
年をまたいでしまいましたが、昨年10月に行いましたアトリエグループ展「ROOTS-17」について簡単に振り返りたいと思います。

・企画の始まり
 アトリエが立ち上がってから10年以上たち、アトリエメンバーでの表だった企画というのはRoots-06galleryを閉じてから行われていませんでした。このままではアトリエの存在が埋もれていってしまうと考え、少しでも認知してもらえたらとマルシェ・ド・ノエルに参加させていただいたのが2016年、そこからどうつなげていけばよいか考えていたところに新たに青山さんが加入し、メンバー4人のグループ展を行おうという流れが起こりました。その後、日程と会場を話しながら、笠間の家に決定となりました。

・告知
告知についてDMを作成することとなりました。DM作成では、メンバーの東ヶ崎さんのつてでカメラマンの瀬能さんに依頼することができ素晴らしい写真とデザインのDMが完成しました。(予想以上に良いものを仕上げていただき、久しぶりにテンションが上がりました。)
DMのみならずプレスリリースも作成配布することができました。こちらは新メンバー青山さんが全面的に動いてくれて結果、朝日新聞茨城マリオンや茨城新聞で掲載いただくことができました。
また、茨城新聞の取材で生江さんの対応により、素晴らしい記事をまとめていただくこともできました。

・展示
 会場案内やキャプション等は生江さん・東ヶ崎さんの二人が中心となって準備を進め、勢いでアトリエレジン部が立ち上がりました。会期が迫った9月、10月はメンバー全員がほぼ毎日アトリエに集まり制作と話を活発に行い怒涛の搬入となりました。
 展示としては、4人それぞれの個性を発揮したものとなっており充実した空間にすることができたと思います。
 また、週末の度に台風が来てしまうといった悪天候にもかかわらず、多くの方に足を運んでいただきグループ展として成果を上げることができたと実感しています。
 また展示の撮影をカメラマンの瀬能氏に再び依頼し、2日に渡って素晴らしい写真を収めていただきました。
 搬出は台風の中何とか搬出を終え全力を使い切った展示となりました。

 雑にまとめましたが、アトリエグループ展企画として大きな収穫を得ることができ、メンバーの今後の活動の励みにもなりました。
2018年はどうなっていくのかまだわからないですが、制作する場所としての機能をフルに活用して、メンバーの作品を多くの人に見てもらえるような企画を行っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

アトリエRoots-06 葛迫










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by r06-gallery | 2018-01-08 01:30 | コラム | Comments(0)
瀬戸内
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もうすぐ夏休みが終わりますね〜
みなさん,いかがお過ごしでしょうか。
わたしはずっと水戸におりました。
(あ、石岡には行きましたよ。総社宮!お疲れさまでした。)

旅に出た方もいたことでしょう。
わたしの周りでは越後妻有にいった方が多かったです。

2013年の春のことですが,わたしは瀬戸内海に初の一人旅をしました。
「演歌みたいだ。」と言われながら。

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この作品,好きでした。
眼下の風景
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島は自転車で回りました。
豊島美術館
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内藤礼さん,とても好きになりました。
今年,上京して時に観た庭園美術館の白いキャンバスが並ぶ作品も,いさぎよくてグッときました。
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まだ写真があるので,ぼちぼちあげていきたいです。
ちなみに,もう一人旅はしたいと思いません。
感想を話す相手がいないと飽きました。
そんなさみしがりな…
さみしがりやな人にはルーツで制作することをおすすめします。
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では
もろ

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by r06-gallery | 2015-08-23 20:36 | コラム | Comments(0)
さこ散歩(東京編)


浅野さんがアトリエを出て一か月、あっという間に7月になってしまいました。7月初めのブログ更新は先月の6月分のコラムとなります。先月は、「さすらいの立体展」という銀座と横浜のギャラリーを巡回するグループ展に参加させていただき、何度か上京する機会がありました。見てきた展示はこの二つ東京都庭園美術館でやっていた「マスク展」と森美術館でやっていた「シンプルなかたち展」です。

「マスク展」は格式のある展示空間にアフリカからアジア圏まで各国のマスクが林立していました。作品の大半は儀式用に使用されるお面で儀式の概念というか、象徴的というか、不可視の存在を可視化しようとしているというか、造形に切実な思いを感じ取りました。どれも魅力的だったのですが、特にインパクトがあったのはタロイモの精霊のお面でした。シュロ縄みたいな一本のひもをらせん状に巻いただけのものなんですが、らせんの中心が目のように見え異様に存在感があるお面でした。

「シンプルなかたち展」はスター○ォーズ展やナ○ト展と同時に開催されており、混雑に混雑を極めた状況でした。展示室にたどりつくまでの苦労もあってかブランクーシやアルプといった大作家の作品を拝むことができテンションがMAX(心の中で)、「空間の鳥」の前で釘づけとなり、作品の頭から先まで堪能、アルプの展示室でまたも足を止められシンプルなかたちの中にある複雑な曲線と直線の組み合わせを食い入るように鑑賞し、橋本平八の作品を見ては圧倒され、様々な作家の作品を見るたびにスマッシュヒットを叩き出しました。

二つの展示に共通するシンプルな造形を見るにつけ自分の制作にほんのごくわずかでもよいから反映させたいと思う次第です。作品に込められた緻密で複雑な工程や技術、切実な想いが自分の作品の形にも表れることを願いながら、またふとした時に制作においてこれって○○っぽい形に似ているかもと素晴らしい作品にわずかなつながりを見いだせるときに救われる思いがするのです。

書いていて興奮が戻ってきて収集つかなくなってきたのでクールダウンするために、横浜の搬出時を思い出す。搬出後にせっかくだからと夜景を見てきたのですが、観覧車も赤レンガ倉庫も一人で行くもんじゃないということがわかりました、、、。

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有名であろう横浜の観覧車!
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               ライトアップ!赤レンガ倉庫

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by r06-gallery | 2015-07-08 01:41 | コラム | Comments(0)
さこ散歩(コラム)

 

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コラムの更新がアレになってきましたが、筆者のスケジュールの充実と比例しているので生暖かい目で見ていただければ幸いです。

今回のコラムは、東海ステーションギャラリーの茨城大学・筑波大学・東京芸術大学選抜展についてです。毎年拝見させていただいていますが、毎年見ていていろいろな作品が選ばれており表現の奥深さや若手の作家さんたちの姿を見ることができいつも新鮮な気持ちになります。

本題に入りますが、今年はギャラリートークも聞くことができました。さらに、トーク後に何人かの作家さんたちと直接話ができたのでその方たちに聞いたことを取り入れつつまとめてみます。

近藤さん

 2Mを超える大型の木彫を2点展示していました。卒業制作展のコラムでも触れましたが、滑らかに表面が仕上がっていたのでそのことを聞いてみると、なんと紙やすりを使って手で磨いたということで、最後まで手仕事であり作業量も膨大な作品であることを知ることができました。

瀬能さん

 写真の作品を展示しており、様々なシーンやモチーフが写し出されていましたが、一番印象的だったのは白い空間にいくらを撮影した作品が目を引きました。独特な白い空間は白いお皿が背景であり、照明は自然光で光を探りながら撮影されたものでした。それを受けて作品全体の雰囲気も瞬間をよく観察し切り取った切れ味を感じさせるもので作家の観察力の高さが表れていたと思います。

中村さん
 植物をモチーフにした切り絵の作品が展示されていました。作品は紙の白と照明による影のグラデーションのみでシンプルで植物の形が浮きあがって見えるものでモチーフに合わせて形を切り取るか抜きとるか使い分けていました。解説を聞くと、作品の木枠まで手作りであり、形の切り方はデッサンの中で決定していっているとのことでした。さらに独特な影の映りは額のアクリルやガラスの厚さを何度も試行を重ねており、会場ごとの照明に合わせて工夫しており繊細な作業の裏付けによるものであることがわかりました。

話はきけませんでしたが、会場の天井いっぱいまで高さがあり圧巻ともいえるサイズとマチエールの凹凸によりレリーフのようにも見える量感のある日本画の作品、乾漆によるシマウマと人物の対話を感じさせる空間をたたえた彫刻作品、木版やシルクスクリーンなど技法や色彩の対比を魅せた版画作品、等々力作の集った展示となっていました。来年はどのような作品が選ばれるのか楽しみです。


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by r06-gallery | 2015-05-29 23:46 | コラム | Comments(0)
「BIORIUM」から「スキマスペースプロジェクト 5gallerys」を振り返る
「スキマスペースプロジェクト 5gallerys」が無事会期を終えることができました。連休の中足を運んでくださいました皆様、企画から搬入出でご協力いただいたNPO法人 まちの研究室 スタッフ皆様、会場を提供してくださいましたNPO法人 麗潤館さん、今回の展示を誘っていただいたともつねさん、参加作家の皆様、貴重な機会をいただきありがとうございました。
 展示の熱が冷めないうちに今回感じたことや考えたことを残しておきたく思いついたことを記していこうと思います。
 今回の展示はタイトル通り3月末に行った「BIORIUM」の展示をもとに構築しようと試みたものです。「BIORIUM」から「5gallerys」まで期間が短かかったこともあり、同じ作品を中心に展示したのですが、前回と今回では見え方は大きく異なったものであったと思います。というのも、前回と今回では空間の表情が全く違っていたことが挙げられます。「BIORIUM」の会場はコンクリートの壁で黒い石造りの床というモダンな空間であったのに対し、麗潤館は築約80年の病院跡で病室が展示室としたレトロな空間であったため、同じ作品でも受け取る印象が違うものになったと思います。
 空間の違いだけでなく、展示に対する意識も「5gallerys」の展示では「BIORIUM」をもとに再構築するという狙いの元、前の展示で出てきた課題、展示台や道具の準備を十分に整えることであったり、空間にもともとあるもの(備え付けのフックや窓付近の棚など)を取り入れた展示方法を試してみたりと個人的には今までよりも広い視野を持って挑戦でき、収穫を得ることができたと感じました。
 まだまだうまく言葉にはできない点もありますが、前回から鮮度を保ったまま展示をするという機会に恵まれたことで次の展開に向けてさらに飛躍できるようにこの経験をつなげたいと思います。
 また、自分が関わることができたこともあるのですが「スキマスペースプロジェクト」は第2弾、第3弾といろいろな可能性に満ちた企画なので今後の展開に期待しつつ締めたいと思います。

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by r06-gallery | 2015-05-07 01:30 | コラム | Comments(0)
サコサコ散歩拡大版
 
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個人的な事情により、2月・3月のコラムを落としてしまうという事態になってしまい今回は拡大版を書きたいと思います。今回のテーマは茨城大学美術科卒業・修了展です。2015年度卒業生の作品の中から気になったものを書いていく形式で行こうと思うのですが、あくまで個人的な見地や嗜好であったり、文章化しやすかったり、いろいろな要因が絡まっての筆者の都合であり、取り上げられない作品が劣っているとか取り上げたものがとりわけ素晴らしいとかいうことではないことを前提にしていただければと思います。前置きが長いのも拡大版の所以です。
 とはいえ最初は全体の印象はやはり展示としてのクオリティが高まっている傾向があるように感じました。これに関しては今まで卒展が歩んできたこれまでの積み重ねがあるからでありこれからも発展していくであろうことが予想されます。絵画や立体、工芸それぞれの展示のやり方が確立されており最適化か進んで行っているため安定して作品を見ることができるように感じられます。それでは一点ずつ取り上げていきたいと思います。
 工芸では今年は木工ゼミ生が特に盛り上がっているように感じられました。取り上げる作品以外にも使うものとしての用の品質がしっかり確保されつつも作家なりの表現したいことが込められておりそれぞれの個性が表れていたように思います。
 鳥居さんの椅子の作品。こちらの作品は4点も展示されており仕事量が充実していると感じられました。作品を見てみると椅子としての作りの基本的な組み方をしっかり踏襲していて(足のつけ方や背もたれ部分など)そこから素材や大きさに合わせてそれぞれ違いを持たせている作品でした。充実した仕事量により展示室でもメインを張るように空間を大きく取り入れることができていました。

 川村さんのギター4点。こちらは展示室のショーウィンドウに展示されており、作りたいものに向かい合った政策であることが伝わりました。本格的な楽器を作品として見る機会はあまりない体験なのでうまく言葉にすることはできませんが、ボディ部分の造形や仕上げの塗装まで気持ちのこもった作品であったように思います。
 
 デザインゼミの印象としては絵本・漫画・映像など例年通りさまざまな形の作品が揃っていました。今年になって気づいたのですが作品が購入できるようになっていたのに驚きました。1点ものの作品としてでなく商品的な要素に意識がシフトしてきているようで、売り物として品質を保証しなければならないというプレッシャーにさらされることによるクオリティの向上が感じられました。
 川島さんの花言葉をテーマとしたイラスト本。漫画や絵本の作品の中で個人的に手に取りやすい作品でした。 購入できることに気付いたのこの作品からでした。わかりやすさであったり、ページ数も手に取るには適切な量でありまとまりのよい内容であったように思います。

篠崎さんのインスタレーション。プラスチックをテーマに、そのものの持つ人工的な素材感や現代社会におけるあり方について考察しつつ作品として構築し鑑賞者に提示された作品でした。インスタというのも近年あまり見られなかったためか新鮮であり、こういった作品は少しでもためらいがあると脆くもいえるものですがこの作品は真剣にやりきろうという姿勢があって芯のあるものとなっているように見えました。
 絵画ゼミは前年でも触れましたが、勢いがあり一つ一つが見ごたえのある作品でした。
今回は変化球として高橋さんの映像の作品について取り上げて見たいと思います。筆者も在学時に映像の作品に関わったことがあるので一つのものを手掛けるにもかなりの苦労があるのを知っているため、2つの映像をかなり長い時間でまとめているため相当な労力が割かれているのを感じました。日常の生活の風景を映し出しているため演者が自然体の演技を行うことに迫られており、さらに照明の明暗や音の調整など細かく見ていくとまとめて作品として仕上がっていることに驚かされました。
 彫刻ゼミの2人の作品も取り上げたいと思います。今年も力作が並んでいました。
近藤さんの木彫。 2点ありましたが、どちらも1~2m級の大作で仕上げまできっちり作りきった作品でした。素材としての木の持つ枝振りや洞などの個性をそのまま生かしており、元々の形を感じさせながら、彫りや磨きなど手の動きが作品に込められている作品で、表現としては作家の主張というよりは素材に寄り添った制作であり、ストイックに取り組む姿勢であったり厳しさや静寂を湛えるものになっていたように思いました。
堂さんの溶接と陶による組み合わせの作品。こちらの作品は技法のバリエーションが豊かであり、鉄骨の溶接によって構築されているため作品の安定感や強さが表れており、そこからさらに陶のパーツが加わっていることで有機的で温かみのあるものとなっており、素材や形の構成の魅力を引き出すことに成功しているように感じられました。
 また今年も論文の卒業生も多くおり、一目で自分たちがどのような研究をして成果を得られたのかわかるような展示・資料の見せ方が進んできており、これからの発展に可能性が広がっているように思いました。
 茨大美術科卒展は毎年行われていますが、やはり毎年見たくなる展示として筆者の楽しみであり、まさにコラムのタイトル通り散歩の体で見て回れる展示であるように思います。
 
個人的な事情により、2月・3月のコラムを落としてしまうという事態になってしまい今回は拡大版を書きたいと思います。今回のテーマは茨城大学美術科卒業・修了展です。2015年度卒業生の作品の中から気になったものを書いていく形式で行こうと思うのですが、あくまで個人的な見地や嗜好であったり、文章化しやすかったり、いろいろな要因が絡まっての筆者の都合であり、取り上げられない作品が劣っているとか取り上げたものがとりわけ素晴らしいとかいうことではないことを前提にしていただければと思います。前置きが長いのも拡大版の所以です。
 とはいえ最初は全体の印象はやはり展示としてのクオリティが高まっている傾向があるように感じました。これに関しては今まで卒展が歩んできたこれまでの積み重ねがあるからでありこれからも発展していくであろうことが予想されます。絵画や立体、工芸それぞれの展示のやり方が確立されており最適化か進んで行っているため安定して作品を見ることができるように感じられます。それでは一点ずつ取り上げていきたいと思います。
 工芸では今年は木工ゼミ生が特に盛り上がっているように感じられました。取り上げる作品以外にも使うものとしての用の品質がしっかり確保されつつも作家なりの表現したいことが込められておりそれぞれの個性が表れていたように思います。
 鳥居さんの椅子の作品。こちらの作品は4点も展示されており仕事量が充実していると感じられました。作品を見てみると椅子としての作りの基本的な組み方をしっかり踏襲していて(足のつけ方や背もたれ部分など)そこから素材や大きさに合わせてそれぞれ違いを持たせている作品でした。充実した仕事量により展示室でもメインを張るように空間を大きく取り入れることができていました。

 川村さんのギター4点。こちらは展示室のショーウィンドウに展示されており、作りたいものに向かい合った政策であることが伝わりました。本格的な楽器を作品として見る機会はあまりない体験なのでうまく言葉にすることはできませんが、ボディ部分の造形や仕上げの塗装まで気持ちのこもった作品であったように思います。
 
 デザインゼミの印象としては絵本・漫画・映像など例年通りさまざまな形の作品が揃っていました。今年になって気づいたのですが作品が購入できるようになっていたのに驚きました。1点ものの作品としてでなく商品的な要素に意識がシフトしてきているようで、売り物として品質を保証しなければならないというプレッシャーにさらされることによるクオリティの向上が感じられました。
 川島さんの花言葉をテーマとしたイラスト本。漫画や絵本の作品の中で個人的に手に取りやすい作品でした。 購入できることに気付いたのこの作品からでした。わかりやすさであったり、ページ数も手に取るには適切な量でありまとまりのよい内容であったように思います。

篠崎さんのインスタレーション。プラスチックをテーマに、そのものの持つ人工的な素材感や現代社会におけるあり方について考察しつつ作品として構築し鑑賞者に提示された作品でした。インスタというのも近年あまり見られなかったためか新鮮であり、こういった作品は少しでもためらいがあると脆くもいえるものですがこの作品は真剣にやりきろうという姿勢があって芯のあるものとなっているように見えました。
 絵画ゼミは前年でも触れましたが、勢いがあり一つ一つが見ごたえのある作品でした。
今回は変化球として高橋さんの映像の作品について取り上げて見たいと思います。筆者も在学時に映像の作品に関わったことがあるので一つのものを手掛けるにもかなりの苦労があるのを知っているため、2つの映像をかなり長い時間でまとめているため相当な労力が割かれているのを感じました。日常の生活の風景を映し出しているため演者が自然体の演技を行うことに迫られており、さらに照明の明暗や音の調整など細かく見ていくとまとめて作品として仕上がっていることに驚かされました。
 彫刻ゼミの2人の作品も取り上げたいと思います。今年も力作が並んでいました。
近藤さんの木彫。 2点ありましたが、どちらも1~2m級の大作で仕上げまできっちり作りきった作品でした。素材としての木の持つ枝振りや洞などの個性をそのまま生かしており、元々の形を感じさせながら、彫りや磨きなど手の動きが作品に込められている作品で、表現としては作家の主張というよりは素材に寄り添った制作であり、ストイックに取り組む姿勢であったり厳しさや静寂を湛えるものになっていたように思いました。
堂さんの溶接と陶による組み合わせの作品。こちらの作品は技法のバリエーションが豊かであり、鉄骨の溶接によって構築されているため作品の安定感や強さが表れており、そこからさらに陶のパーツが加わっていることで有機的で温かみのあるものとなっており、素材や形の構成の魅力を引き出すことに成功しているように感じられました。
 また今年も論文の卒業生も多くおり、一目で自分たちがどのような研究をして成果を得られたのかわかるような展示・資料の見せ方が進んできており、これからの発展に可能性が広がっているように思いました。
 茨大美術科卒展は毎年行われていますが、やはり毎年見たくなる展示として筆者の楽しみであり、まさにコラムのタイトル通り散歩の体で見て回れる展示であるように思います。
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by r06-gallery | 2015-04-01 04:06 | コラム | Comments(0)
さこさこ散歩
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今回のコラムは、ギャラリーしのざきで行われた郷戸一行さんの個展「てん・せん」を取り上げさせていただきます。展示の雰囲気としては、メインとなっている日本画を中心にバッチや立体などの小作品があり、様々な表現で充実していました。
 郷戸さんは日本画を中心に制作しており、今回は屏風や掛け軸なども手掛けており、松をモチーフとした白黒による濃淡の表現が際立っていました。
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 これまでの郷戸さんの作品の流れから考察してみると、雪をイメージさせる白を中心とした作品や、四季折々の植物や大地をイメージさせる色彩豊かな作品の印象が筆者は強く残っており、いずれも日本画独特の空気感や雰囲気を強調した抽象的な作品を制作されていたように思います。
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今回の作品では松が描かれていますが、この表現を筆者が見たのはRe:ゼミ展からです。これまでの作品とは違い写実的な表現が取り入れられていますが、背景となっている空間には墨の濃淡や下地材による独特な表現は抽象的な作品からのつながりが明確に見られます。松の写実表現にもバリエーションがあり、樹皮の部分には細かく線が幾何学的な模様のように描かれており、木の部分では白が際立つ細密な写実で描かれています。
今回メインとなった作品では背景と樹皮、木部の3つの要素が均衡を持って描かれており、抽象表現と写実表現のつながりが自然になっており、豊かで充実したものとなっているように感じられました。

 最後に郷戸さんの展示でギャラリーしのざきが休業となることを知りました。筆者自身も個展でギャラリースタッフの皆様に大変お世話になったことを感謝しております。また、Re:ゼミ展をはじめとして多くの茨城大学美術科の学生、卒業生が利用されており、交流も場としてよく訪ねさせていただいていたので、いち早い再開を望みつつコラムを閉めようと思います。
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by r06-gallery | 2015-02-02 00:02 | コラム | Comments(0)
もろコラム(maCoto hair OHANAさんでの展示のこと)
昨年6月
50号の作品1枚と,30号の作品1枚を展示させていただきました。
DMを作る余裕と頭がなくて告知はmaCoto hairとRootsのfacebookのほうでお世話になりました。

50号のほうは、ほんとに絵の具がのっていなくて…観る人が観れば首をひねってしまうような作品だと思いますが、今後さらに発展できればと思っています。
30号のほうは、実は学校の課題でした。50号のやり方で上手くいってなかったことを指導してもらったものです。50号の答えになり、課題作品ではありますが展示しました。

本当にその名の通りに「半熟」な展示でしたが、OHANAに来るお客さんに観てもらえて…
実は一番、通りを通る人になんだろうあれ?と思ってもらえたらなあと思っていました。
ちなみにOHANAさんは先代からの美容室で居心地良い空間です。

この展示の後、夏の制作でやっと自分の描き方が見つけられたので、また今年もOHANAさんを借りられたらなあと思っています。

Rootsメンバーのはしくれ 諸橋礼子

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by r06-gallery | 2015-01-18 15:39 | コラム | Comments(0)
さこさこ散歩
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 2014年最後の散歩はギャラリーしえるで行われた友常みゆきさんの個展「ことばのりんかく」です。展覧会のタイトルの通り「ことば」が作品を見るにあたって重要な要素であると予想していたのですが、会場に入って一目でコンセプトが伝わる展示になっていたように思います。
 作品の形態はシンプルな金属の線をつなげたり曲げたりして立体として立ち上がっているものでしたが、それらが絶妙なバランスで成り立っていたり、複雑に絡み合うような構成であったりとバリエーション豊かに展開していました。線による構成のため明確で強固な規則があってそこから作品が一つ一つ個性を持って、会場の空間を支配しているように見えました。
 「ことば」ということをきっかけに考察してみると、筆者には二つの言葉が存在しているように思いました。一つは空間に浮かんでいる作品で、こちらは話し言葉、音を感じさせられるものです。会話など声による言葉は厳密には音、空気の振動であり、浮かんでいる作品はそれらの目に見えない瞬間的なものである話し言葉を可視化し、形として空間に浮かび上がらせているように見えました。
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 もう一つは、書き言葉、文字として目に見える形として残る言葉があったように思います。この印象は壁掛けの作品から強く感じられました。書かれる文字としての言葉は、まさに線によって成り立っており、作品との強く結びついていて文字の持つイメージが立ち上がって形を成しているように見えました。
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作品の形や展示について書いてきましたが、光と影のあり方も特徴的で作品の影が作品と重なって密度が濃くなり、浮いている作品の形が壁に投影されることで幻想的な空間となっていました。
形・空間・光の演出により、ことばのりんかくを追いかけるような体験ができるような展示であったと思います
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by r06-gallery | 2014-12-29 13:54 | コラム | Comments(0)
さこさこ散歩
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今回はひたちなか市にあるぎゃらりーマドベで行われた浅野暢晴さんの個展「阿吽の呼吸」についてです。
 今回の展示は、新作である白黒の狛犬を始め、前回石岡市の常陸國總社宮で行われた「無何有の祭」にも登場した大面と「始まりの男」、「3についての可能性」(一部)、「放射する身体」、「トリックスター」など文字に起こしてみてもわかるように多くの作品で構成されていました。
 浅野さんも御自身のブログに展示について述べているので追従する形になってしまいますが、まずはメインとなっている大面の作品について、この作品は実に多くの会場で展示されてきており、それぞれの展示において表情を変えていくのを目にしてきました。
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 作品を展示するということは、多くの鑑賞者に触れる機会があると同時に劣化していく部分があると考えていたのですが、この作品に関しては展示を重ねていくことで熟成されていっているように感じます。そのように見える理由として、展示によって少しずつ形が変わっているということが要素の一つになっていると思われます。最初はシンプルに壁面に寄り添った展示になっていましたが、ある展示では体が組み合わさり、吊るす形で空間に浮かび上がり、今回の展示では空間を区切り結界を作り出す役割を担うものとなりました。
 
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 次に、もう一人の主役「トリックスター」について述べていくとこちらも数々の展示を経てきた作品で、今回の展示では鑑賞者にモテモテとなっていました。展示を見に来てすぐに迎えてくれ、隣に座るスペースがあり、鑑賞者が触れやすい位置に座っており、一緒に写真を撮っていく方々が続出していたようです。大面の結界によりできあがった厳かな空間と相対して作品との距離がとても近く親密な関係を気づける空間が構成されており、白と黒の世界だけでなくもう一つの区切りが浮かび上がってくるようにも感じられました。
 
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 忘れてならないのは「降りてくる身体」です。こちらは「放射する身体」と同じ型から取りだされたのですが、こちらは浮遊しています。大面の結界を隔てて白と黒、対照的に浮かんで展示されていました。頭が大きく子どものようにかわいらしいフォルムをしているのですが、ただ可愛らしいということに留まらず、地面を離れ重力を感じさせない浮遊感がどことなく異様で緊張感を生み出しているように思いました。
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 展示全体の感想としましては「阿吽の呼吸」は「無何有の祭」を経て練られた展示であると思います。神楽殿に浮かび上がった作品が、神性を得て現世的な黒の世界とあの世的な白の世界を区切る結界となり儀式的な意味を感じさせる空間を作り出すことにつながり、さらに金糸で覆われた結界を断ち切ることで大面は金糸を取り込み、更に形態を変化させました。展示される空間の変化に作品を柔軟に対応させることで同じ作品でも全く違うものに姿を変えることができる様子を受けて作品や展示の持つ可能性の大きさを改めて考えさせられる展示であったと思います。
 最後に散歩要素として、ぎゃらりーマドベと併設されているちどりで食事をする機会があり、豆乳スープと冬限定メニューカキフライ定食をいただいたのですが、ヘルシーで具だくさん、そのうえおいしく2重、3重と味わうことができました。デザートメニューやほかにも気になる料理がありましたので、気になる方は是非足を運んで見てください。


 ↓昼間に撮影してみたら窓に映る影までもが作品に見えた一枚。
 
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 複数の穴が空いており、大口を開けている面ように見えるのは偶然でしょうか?
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by r06-gallery | 2014-11-30 23:25 | コラム | Comments(0)